電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

女の子はチケットを売らない

連載第3回。過去の分はこちら。第1回第2回

女の子は、男に比べて、チケットを売らない。

自分は、男子の興行をやったことがあるわけじゃないので、正確なデータを持っているわけじゃない。が、他の団体の情報を、漏れ聞く限りでは、間違いなくその傾向はあると思う。

そうそう、ちょっと脱線して書いておけば、大昔のリングスとパンクラスとか、一時期のプライドとK−1とか、敵対関係が激しかった歴史があるし、お互いのファンがネットで罵倒し合ったりするから、団体間の関係ってのは随分悪いようにイメージされがちだが、実は、ファンが想像するほど悪いものではない。昔のことは知らないし、今のことでも全部を知っているわけではない。自分の知らないところでは色々あるのかもしれない。特に分裂を繰り返しているキックとか空手とかだと。が、自分の経験した限りでは、むしろ、みんな仲良くなってしまう傾向が強い。狭い業界だしね。

勿論、あくまで商売敵であることも確かで、つまりは、同業他社の営業職同士で親睦会もやることもあるけど、仕事ではライバルであり、当然争いがあるし、仲良くなってしまうが故に、モツれると悲惨なことになって、激しく感情的に対立する、みたいなこともないではない。いや、しょっちゅうある。例えば、勝井と番頭はお互い陰湿なので、表面上は紳士的なのに、その磁石のマイナス極が激しく反発し合うような、水面下での陰湿合戦は、ハタから見てるとメチャクチャ面白いぜとか。おっと、さらっと面白いこと書いてしまった。

けれど、こういうことは、あくまで個人間の問題であって、表面上はいたって穏やかなものだ。狭い業界なんだから、表立った喧嘩をしちゃうのが、1番マズい。だから普通はしない。喧嘩しちゃうと、八分にされちゃう可能性もあるからね。どっかのインチキなネットマスコミみたいに…うむ、この話は、まだ止めておこうかな。

などと、話がどんどん暴走していくところを押し止めて、つまり、そうやって横の繋がりはあるので、ホントの収支とか、その辺の細かいところまでは、さすがにわかってなくとも、あの選手は何枚売っただの、そういう情報は、意外とすぐ入ってくるものなのだ。伝言ゲームになると、話に尾ひれがつきやすいのは確かだが、いざとなったら、ホントに知っているコアな人間に訊いてしまえばいいわけで。その程度のホットラインは、どこもある。少なくとも、後楽園規模で興行やってる、ほとんどのプロモーションが、友好的に繋がっている。ああ、パンクラス修斗はどうなんだろ。さすがに、昔の喧嘩の名残りはまだあるのかもしれない(今度訊いてみよう)。が、それが特殊といえるほど、横は繋がりあるということを強調して、この項、続く。