電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

差別化というより最初から違う

さて、「kamipro」最新号の告知(の1番下に注目)も出たところだけど、今回は前月139号の話。佐伯さんと熊久保さんの対談。聞き手、ジャン斉藤編集長。

−−やっぱりかわいくないとダメ?

佐伯 うん。女子格の間口を広げるためにいろんな企画をやる必要があるの。サイン会をやったり写真集を出したりさ。

熊久保 いまは男子と同じ方向に向う必要はないですよね。将来的に男子と同じくらいに競技的に確立できればいいですけど。

−−MMAじゃなくて“女子格闘技”というジャンルを作れってことですよね。

佐伯 そうそう。実際、女子格ってまだまだ定着してないんだよ。で、ダメな人がホント多いの。「女子の格闘家を認めない」っていう男子格闘家はオレの近くにもいっぱいいますよ。んで、関係者も半分はそういう人だと思いますよ。

熊久保 格闘技記者にもいますよ。「女が殴り合う時点でNG」っていうのがあるんじゃないですかね。

「MMAじゃなくて“女子格闘技”というジャンルを作れってこと」っていう、斉藤編集長の言葉は至言といえる。が、自分の考えは「“女子格闘技”というジャンルではなく、ただのMMAとして成立させよ」だ。つまり、ここがもう正反対で。

従って、転載部分、前段まったく大反対、後段まったく大賛成(というかまったくその通り)という感じで。これはもう間違っているとか、正しいとかの話ではなく、考え方の違いとか、経験の違いとしか言いようがないのかもしれない。佐伯さんは、ラブインパクトには少し関わっているけれど、その後は、DEEPで男子の中に女子を一試合混ぜるという方向でずっとやってきて。自分は逆なわけですわ。スマックガール7年の歴史のうち5年に関わって、ずっと、女子の試合を専門にやってきて。

例えば、9月のケージフォースで、女子の試合を組んだ時、何人かの女子ファンに「このタイミングで突然女子のカードを入れても、見にいけないし、そもそも何の意味があるの?」的な質問をされた。簡単な話で、女子のファンに見せるということを想定しないでこのカードを組んでいる。男子中心であるケージフォースの中に、自然に女子があって、それが嫌がられない、普通にある風景。それを目指しているわけで。

勿論、女子のみ興行は大切。男子に混ぜると、女子は埋もれる可能性は高い。これは重量級の戦いの中に軽量級の戦いを放り込むと「迫力がない」と言われるのと、自分の感覚的には近い。が、軽量級には軽量級独自の面白さ・技術が、確実に生まれて来ているわけで(但し、男子の日本メジャーは、今まさにここに苦労しているよね)。

だからこそ、同じルールでやるべきなんだと自分は考える。同じルールでやることでしか、女子の総合が、ここにあるのを、当たり前にする手段はないと思っている。勿論、これは長尾メモ8個人の考えであって、ヴァルキリーの考えではないことは強調しておく。

つまり、ジュエルスとヴァルキリーは、最初から差別化されているのだ。まだ続きます。


というわけで、メモ8が激しく「kamipro」に激しく抗議に行ったら、その模様を収録されてネタにされた最新号はこちら。

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