電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

炎上マーケティングの観点から国母問題を考える

別にいいじゃねーかよ、あのくらい。というのが、個人的には結論なんだが(あくまで個人的にはであって、自分が管理する組織の側の人間であれば、そりゃまた別の話だ)、どうも鎮火しませんなー。自分は大して興味なくとも、冬夏関らず、オリンピックが始まれば、結局TVを着けっ放しにしてしまい、結構見てしまうクチなんだが、今回は何故かまったく見てない。先日の大会で、気力も体力も振り絞ってしまった感じで。にも関らず、この問題だけは、ツイッターやら何やらで、途切れることなく、情報が入ってくる。記者会見もネットで観た。

最近は、トップアスリートであれば、厳密にアマチュアといえる競技などないわけだが、アマチュアではない限り(いやアマチュアであってもある意味では)、どこに向けるかは別として、ある程度の意識的なマーケティングは必要だ。人前に立つということは、そういうことだと思う。

国母のあれが狙ってやったことだとは思わないが、ここまで話題になっている以上(しかもそれがルール違反とかの問題ではなく、品格とかモラルとか曖昧な問題でしかない以上)、話題作りとしてはある程度成功であって、勿論、今回は失ったものも多いわけだが、では、どうすればよかったのかという話を少し考えてみる。

まずは、あの服装。あれはマーケティングとしてはOKだと思う。あのズボンを下げたペンギンスタイル、もう何年も若者のファッションとして定着しているが、古き良き不良的な概念からは、危機管理能力に欠けるカッコだとは思うものの(だって、あれ走れないだろ? 喧嘩において走れないことほど危険なことはない)、まあ、ファッションとしてはいい。だって、滑稽だもの。笑える。自分のように決してあれがカッコよく見えない世代からしても、馬鹿じゃねー(笑)とカッコ笑い付きの見た目なわけだ。勿論、ゆえに深く不快感を覚えた人も多いのかもしれないが。

問題は、あの記者会見。もうひとひねり欲しかった。とにかく笑いの要素が足りない。「すいません、受け狙いでした」的な自嘲して笑いに転化できる要素が、少しだけでもいいから欲しかった。

あそこで外さなければ、満点に近い炎上マーケティングなのではないか。ここまで叩きが入ると、今後のスポンサー獲得の手段としても、かなり、問題がある。特にあの記者会見が。少なくとも、大手はもうダメだろう。あいつはヤバいよ的に二の足を踏んでしまう。勿論、パーソナルスポンサードならば、まだまだ可能性はあるのだ。地上波のコンテンツとしては、スポンサーの獲得に苦戦している格闘技の世界であっても、選手個人へのスポンサードは、まだまだ色々なことが考えられる程度には。

もっとも、この炎上マーケティングの結果は、国母の成績にすべてがかかっている。メダルでも取ってみろ。圧倒的な成功に終わるぞ。がんばれ、国母!