電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

白ひげさんとメグルくん、どっちが強いか

さすがに、このタイトルは無理があるか。「トルケルさんと王騎さん、どっちが強いか」「トゥバンさんと王騎さん、どっちが強いか」の続きと言えなくもない。あっ白ひげさんの話は、最新のジャンプ基準なので、ネタバレありだから、単行本待ちの方はスルーしてね。

オールラウンダー廻」、最新刊3巻が出た。1巻の発売直後あたりは、そこそこ品揃えのある本屋でも見かけなかったりして、ううむと思っていたものの、3巻発売になったら、凄く扱いがよくなったような気がする。つまり人気は上がっているということだ。

今月は、廻くんと同じように、ファンタジー・ファイト、というか「ギャラクティカ・マグナム」(←最近の若い子は知らないか)とかが出てきちゃうファイトくらいの意味だが、そうはならない、リアルな格闘技マンガ、しかも女子総合が舞台の、「鉄風」も1巻・2巻が、同時発売。こちらは、掲載誌(「good!アフタヌーン」)が、かなりマイナーな割りには、最初から単行本は比較的扱いデカいような気がする。あくまで、おれが西荻・吉祥寺周辺の本屋を眺めた感じの印象だが。がんがん、売れて欲しいなあ。

鉄風」は、女子総合がそのもの舞台だし、「オールラウンダー廻」も、マキちゃん登場以来、女子がかなり扱われるようになった(から、人気が上がっていると信じたい)。

さて、名作(と言っていいよね?)の「はじめの一歩」が、「最強」をテーマとしないように、「オールラウンダー廻」も「鉄風」も、「最強」はテーマにならない。だから、上記のタイトルは不毛だ。

それはそうだ。そうなんだが、「最強」を「人としての強さ」に置換えてみたら、どうだろう。格闘技マンガに限らず、司馬遼的世界観でも、ここがテーマになることは多く。勿論、「最強」なんて言葉は使われない。「強さ」という言葉すらも使われないかもしれない。が、「人としての強さ」こそ、神話の時代から古今東西でテーマにされてきたことでもあり。

「人としての強さ」という意味では、白ひげさんも、メグルくんも、ナツオちゃんも、同じ地平に立っている。その意味で、白ひげさんの最期、彼が欲しかったものは「家族」であったというのは、白ひげさんの弱さを象徴するような話で、だからこそ、強さが引き立ち、涙なくしては、読めないのであった。

だから、白ひげさん。私にとって最強とは貴方でした。カッコ良すぎ。

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そうそう「鉄風」の関係者の方、万が一、これ読んでくれたりしたら、というメッセージをオマケで。

ディファで金網、般若の面、ロータックルが武器のチャンプとくれば、辻結花しかありえず、もうヴァルキリーそのものだ。満員になってない客席というあたりがさらにリアル(おれもリアル泣き)。

いやいや、文句を言いたいのではないです。取材等、何でも協力させて頂きたいので、何かありましたら、ご気軽に連絡ください。まあ、唯一、文句を言いたいことがあるとするならば、紺谷可鈴の顔が、明らかに片桐はいりであることだが、自分は、はいりさんと同窓であり、同じ舞台に立ったことがあるのが、人生史上、数少ない自慢なので、何も言いません(笑)。