電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

言葉狩りフィッシング

何気に「ブラインドタッチ」と「タッチタイプ」の言い換えの話に、昨日触れたわけだが、これはちょっと説明不足だったので、少し補足しておく。

「ブラインドタッチ」という英語を、視覚障害者に対する差別的ニュアンスがあるので、「タッチタイプ」という言葉に言い換えようというという話があったのは、もう何年も前だが、さすがにこれは完全には定着しなかった。元々「blind」という言葉に差別的ニュアンスがあるかは、議論が分かれる(かどうかすらよく知らん)ところ。

自分は、差別用語を使うのはけしからんというベクトルはまったく持たない。すべての言葉は規制されるべきでないというシンプルな考え方。

だからこそ、どうでもいい時には使わないようにしている。言葉狩りの結果、言い換えが進んで、結果として、言葉に差別的なニュアンスを乗せたい局面があるとして(その可否は別として)、むしろ、言い換えられた味気ない言葉を、必要以上に不自然に使った方が、差別的ニュアンスは乗る場合が多いし(不思議とそういう使い方をするとクレームが入らない)、使い方によっては、差別用語に対するメタなニュアンスまで乗せることが出来る。

例えば「ばかだのちょんだの」という言葉があって、「バカチョンカメラ」とかの転用をみせ、自分がガキの頃までは一般的に使われていたのが、ここ最近はまったく死語に近い状況になっている。勿論、この場合の「ちょん」は朝鮮人を差別する言葉ではなく、「取るに足りない者」という意味の和語であって、ところが、やはり同音であるゆえ、配慮されて使われることがなくなってしまった。だからこそ、ネットでは、わざと「バカでもチョンでも」と書いて釣るという行為が、長年行われ続けているわけだが。

タッチタイプ、否、ブラインドタッチの話で、釣りをする気もなく。純粋にテクニカルだったり何だったり、そういう話をしたいわけで。いやまあ、釣るときゃ釣るかもしれんけど。