電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

階級についてもっと意識を深く強く丁寧に

久保親分も、記者会見で文句言っていたことだし、正論は正論として書いておくべきだろう(ツイッターでは既に結構呟いたけど)。今日の「DREAM.14」のフェザー周辺の話。

笹原さんがこんなことを言っている。

フェザー級の試合はほとんどキャッチウェイト(契約体重戦)になっています。本当は65キロと61キロでフェザー級バンタム級という風に分けるべきなんでしょうが、今後も普段はキャッチでやってチャンピオンシップは63キロでやるという形がしばらく続くと思います。

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/headlines/20100528-00000012-spnavi-fight.html

これに対して、例えばグリフォンさんはこんな感じ。

 この前斉藤直人リングドクターが「ドーピング以上に減量は健康に悪影響。それを止めさせるためには、細かく階級わけをしていくしかない」とした。



 ほとんどの試合をキャッチウェイトにするというのは、言い換えれば「究極の階級細分化」と言えば言える・・・かも。これでむちゃくちゃな減量は無くなる・・・かも。でもなぁ、うーん。



 これをやっていくことで、60kgぐらいの「バンタム級」がおのずと生まれていく、という期待の声も聞こえる。



 でも、いつこのキャッチウェイトが決まったんだろう。唯一減量失敗したキコ・ロペス、あなたももう少し上のキャッチウェイトを希望するべきだったかも。

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100529/p2

グリフォンさん以外の著名ブロガーも、最近はツイッターぼそっで済ましてしまうことも多く、取り立てて、強い問題提議も、今のところ見かけない(まあ昨日の今日というのもあるだろうけど)。

まず「階級分けの細分化」の話だが、あくまで個人的な印象、かつ、元発言を聞いてないので、何とも言えない部分もあるんだが、「階級分けの細分化」が、過激な減量防止に役立つということは、まずないと思う。細分化したら、もうひとがんばりすれば落とせる階級が、そこにあるわけだけだ。だったら落としたがるのが選手の性だと思う。

続いて、キャッチウェイトで行うこと自体は、妥協の産物として、確かに仕方がない面もある。が、それが、前日計量の場まで発表されないって、どういうことなのという話であって。勿論、65キロの戦績と、60キロの戦績が、果たして63キロのベルト争奪の過程に、どれだけ意味あるのかという話もある。キャッチウェイトはあくまで妥協の産物であって、それ以上ではない。

ケージだリングだなんて問題より、こっちの方がはるかに問題であって。すべてはベルトの価値を上げる為に、どうしたらいいのかという話に向かうべきであって、確かに階級を細分化した結果、一時的にベルトの価値は落ちる。落ちるんだが、せめて最低限の階級分けくらい、最悪の状況である今の段階だからこそ、明確にしておかないと(今だからこそやりやすい筈であって)、結局、ベルトの価値なんて上がっていかない。

ここまでMMAが成熟してきたら、もう無差別だとか、そういうのはファンタジーでしかないのであって(勿論、ミノワ級というのは、あっていいと思うが、あれは彼一代限りの階級だろう)、興行性とか競技性とか、そういう話を超えた「当たり前の大前提」であることは、もう少しファンも含めて理解すべきなのではあるまいか。こういう部分に関して、ファンの方々は、プロモーター側の人間に対して、妙に優しくする必要はないと思う。ツイッターのお陰で、偉い人に直接リプライ出来てしまうからって、こういうことは遠慮する必要はないのだ。だからと言って、最低限の礼儀もわきまえない奴は、論外だよ。

そして、当たり前の話なんだが、これは他山の石。