電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

片手デバイスの可能性(但し猿打ちは除く)

フリック入力を打ってる映像は、ネットにもよく上がっていて、ビックリするほど早い奴なんかも散見するんだが、この前、両手使ってフリックすればホラこんなに早い的な映像を見た。

それは確かに早いんだが、両手を使う位なら、おれはノートPCを持ち歩く。恐らくかなりの可能性で、彼女(だった)のiPhoneフリック入力より、おれのPCにおける親指シフトの方が、単純な入力速度でも早いし、日本語変換機能も優秀だし、何よりエディタの機能が段違いだから文章整形も自由自在、結果として、おれの勝ち。

いや何アホなことで勝ち誇っているんだという話なんだが、これ本気で書いている。自分の場合、両手使うんなら、PC使った方がいいじゃん、という発想なのだ。

立って、両手打ち。という局面は、確かに自分のような引き篭もりの人間においても、たまの外出の際にはゼロではない。ゼロではないんだが、長年のモバイル好き人生の結果、限りなくゼロに近いというのが結論だったりする。立って両手打ちをするような状況というのは、ほとんどの場合、片手打ちが出来た方が便利な状況なんだな。

例えば、電車の中。立って打つなら、どこかに寄りかかるか、吊り革を掴むかしないと厳しい。そうじゃないと、必死の仁王立ち、たまに大揺れしてコケそうになって勢いで隣の人にもたれ掛かって押し倒しそうになったりする(経験あり)。こういう場合、常にどこかに寄りかかれるポジションをキープ出来るとは限らないわけで、だとすれば、片手打ちが出来た方が、やっぱり便利なのだ。

歩きながら打つというのも、状況としては有り得るし、自分もやることがある。この場合も、片手打ちの方が身体のバランスが取れる上に、外出時は荷物がある場合がほとんどで、使いたくとも片手はふさがっていたりする。

だから、片手打ち出来るiPhoneは近々4に上げるつもりだが(OSは勿論もう上げたが、やはり重い場合も多く)、両手打ちデバイスであるiPadは、まあ次バージョンか、臨時収入でもあったらオモチャとして買うかねえくらいで、積極的な予定ない。これはもう、iPadは片手デバイスではないから、というのがすべて。つまり自分の日常生活にiPadを必要とする局面が、ほぼないから。それが自分の現段階での判断。

片手デバイスとしては、いわゆるガラケーを猿打ち(と言うらしいことを最近知った)が、使えないことはない。が、イライラする。中々早くならない。けれどフリック入力ならいける。こういう人間はかなりいる筈なのだ。なのに、この観点から、iPhoneやアンドロイドを勧めている人は、びっくりするほど少ない。何故なんだろうと、かなり不思議だった。この点を強く勧める人がもっと多ければ(勿論ゼロではないんだが)、自分のフリック入力導入(つまりiPhone導入)はもう1年くらいは早かった筈だ。OSが3になったあたりで。

答えは簡単な話で、多くの人々は文章を早く打つということに、必要も拘りもないし、ちょっとした短文であれば猿打ちでOKという話なんだな。それと、PCのキーボート使用である程度の速度が出る人でないと、猿打ちとの速度差・機能差が相対的に少ないからイラつかないというのもある。なまじ、PCで早く打てるようになっているかこそ、携帯猿打ちとの落差にイラつく。そういうことだ。

ここでも、おれは少数派か。元々天邪鬼だから、少数派であっても大して気にならない、むしろ誇らしげになってしまう人間なんだが、人生そのものがマイナーで少数派、根っからインディーな毎日であって、へん、寂しくなんかないよとずっと強がっていたものの、さすがにここまで年を取ると、ときたま遠くをじっと見たりする。……へん、寂しくなんてないよ。