電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

回らぬ扇風機

去年の夏にUSBから電力を供給する小さい扇風機を買ったら、これがなかなかよかった。夏一杯、シャワー上がりとかに(自分は湯船に滅多に入らないので、こういう表現になる)、よく使っていたら、9月に入った位に、壊れてしまった。やはり、高々2千円もしないものなので、ツクリがチャチなんだな。

そんな安物なんだから、買い直せばいいものの、何故かそうならず、今年の夏は扇風機なしのまま過ごしてしまった。あまりにも暑かったので、普段は除湿しかいれないエアコン(旧式だからそれでもそこそこ冷える)を、頻繁に冷房に切り替え、ガンガン冷やしさえすれば、暑さをしのぐこと自体は何も問題ないわけだ。

壊れた扇風機。もう回らない扇風機。小さいものだから、粗大ゴミに出す必要もなく、簡単に捨てられるんだが、何故か、ヤニだらけホコリだらけになったまま、机の上に去年と同じように置いてある。そして、たまにそれを意味なく見つめる。ひょっとしたら、いつの間にか直って動くかもしれないと思いながらも、USBに繋ぎ直すわけでもない。

だから、机の上は去年の秋のまま。そうやって、今年も、もうすぐ秋。またひとつ無駄に年を取る。回らぬ扇風機みたいに、ヤニだらけになりながら。