電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

「坂の上の雲」はもったいないドラマ

坂の上の雲」完結。素晴らしかったという事でよろしいんじゃないんでしょうか。

過去にも「坂の上の雲」について散々書いていて、かつ突っ込んでいて(ブログ上部のはてな検索バーから「坂の上の雲」で探してね)、今年も、突っ込もうと思えばいくらでも出来るけれど、そういう突っ込みに粗探し感が出てしまう程度には、完成度は高かった。例えば、膨大な役者の使い捨て。いい役者が出てきても、科白全然ないじゃんよみたいな。もう、もったいないの一言で。

いやね、ツイッターで最終回について「冒頭の30分だけで、園子温が傑作を3本くらい作ってしまいそうなカネの使いっぷり」と呟いたんだが、何でカネの使い方がそんなに気になるのかと言えば、それは他のドラマとの落差が激し過ぎるからであり、ざっくり試算しても、第三部6時間の予算で、家政婦のミタさんが5シリーズは作れると思うんだが、概算合ってるかな?

この概算、ざっくり書いておくと、坂の上の雲は1本1時間半あたり2億半ば(ノーマル大河に対し時間あたり2倍)、通常の民放ドラマは1時間枠あたり4千万くらいで、そうすると「坂の上の雲」は第三部のみで10億程度、ミタさんは全11話で総予算5億弱、結果としては、ミタさん2シリーズしか出来ないんだが、NHKは人的リソースの内部調達が極端に多く、その分は制作費に計上されない為、つまり第三部10億は、民放換算したら20億は遥かに超えるんじゃないかという推測を大幅に取り入れた計算。

もったいなくない? もったいないよね。ワンガリ・マータイさんも草葉の陰で怒ってると思います。

こういう事が気になってしまうほどには、自分も経済の垢にまみれた、つまらない大人になってしまったという事なんだが、考えてみれば、自衛隊が一機百億もするステルス戦闘機を何機も発注している事を思えば、全然もったくなくないどころか、完成もしてない戦闘機に百億も出すなら、「坂の上の雲」をあと3シリーズくらい作って欲しいよねと思い直した、今年も負け通して兜の緒が緩みっぱなしな年の暮れ。