電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

ぼくが真実を口にするとほとんど全世界を凍らせる

数年前にそれまでやっていた「電脳スマックガール」というブログを閉じて、このブログを開設したんだが、半年以上、ツキイチ程度に書くだけで、つまり自分の存在確認(というか証明)用で、それ以外の目的はなかった。

実はその時期、匿名でブログをやっていて、このブログにそれなりの量を書くようになってからも、しばらく平行して続けていた。そのブログのタイトルが「ぼくが真実を口にするとほとんど全世界を凍らせる」だった。

ブログタイトルは、吉本隆明、若き頃の詩「廃人の歌」より。こう続く。

ぼくが真実を口にするとほとんど全世界を凍らせるだろうという妄想によって ぼくは廃人であるそうだ おうこの夕ぐれ時の街の風景は 無数の休暇でたてこんでいる 街は喧騒と無関心によってぼくの友だちである 苦悩の広場はぼくがひとりで地ならしをして ちょうどぼくがはいるにふさわしいビルディングを建てよう 大工と大工の子の神話はいらない 不毛の国の花々 ぼくの愛した女たち お袂れだ

とくに深い意味はないんだけどね。カッコいいじゃん。特に、脈絡もなく、意味不明に、愛した女たちにお別れを告げちゃうラストのところが好き。

詩人だったり天邪鬼だったり暴言吐きまくるところが好きだった。影響を受けたと言える数少ない著名人の一人だ。

下記は一番好きな著作の「音楽機械論」。自分のもっている奴は大判箱入りの豪華本だった。それがまたよかった。勿論、内容は吉本隆明としては決して中心な仕事ではないが、音楽について吉本隆明が考えると、それが吉本隆明の認識論や思考法の表出になっている魅力的な本。



いつも、自分が入るに相応しいビルディングを建てようと思っている。哀悼。