電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

ふたつのリアル…「DREAM.6」雑感

色々語りどころはあったのだけど、自分が一番印象深かったのは、船木誠勝。復帰してからの船木のファイトは、すべてが、おれの琴線に触れまくり。

U系ファンというか、パンクラスを昔から見ていた人間の集合無意識を呼び起こすというか、セコンドのメンツ見ているだけでもウルウルきてしまった。

ファイト内容は、ネットを見てまわった感じでは、今のコアファンには不評なようで、それは、わからないでもない。でも、おれには堪らなかった。リアル過ぎる。あれは、ファンタジーじゃない。リアルなのである。パンクラスなのである。

所くんが、山本篤を、最後の最後に、極めそうで極められなかったのが、今の総合格闘技のリアルだとしたら、船木と美濃輪の戦いは、10年前のリアル。そのリアルが、10年の時を越えて、突然2008年に現れたのだ。感動せずにはいられない。食う為に肉体労働をしていたとか、あの煽り映像で、若い世代にも、あれが少しでも届いていたなら、うれしい。しかし、佐藤Dは、スライが好きだなあ。

ちなみに、船木の役者時代の演技はヘタではなかった。アスリートの上がりの役者にしては、奇跡的なほど上手かった。が、どんなにヘタクソでも、主役級に必要なのは、赤井秀和のような演技(というより説得力)なんだな。船木は役者としては、テクニカルにあろうとし過ぎたのだ。彼の個性は狂気なのに。

今の船木なら、演技も、きっとイケるような気がする。ちょっと、肌焼き過ぎだが。