電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

おっぱいで語る岡本喜八

そうか、おまいら。おっぱいか。やっぱり、おっぱいか。

いやナニね、こうやって映画とか小説とか、アマゾンのリンクを貼っても、ちっとも売れやしないんだが、ユマ・サーマンのおっぱいの話を書いただけで、リンク踏む奴、5倍増。わかっちゃいたんだが、オジさんは悲しいです。

しょうがない、本格的に、おっぱい中心にして映画を語ろう。そうそう、あえて書かなかったけどさ、ここで紹介した映画のうち「GONIN2」は、喜多嶋舞と夏川結衣の、おっぱい見えますよ。おまいら、おっぱい見たいなら、最初からそう言い給えよ。

 * * *

岡本喜八の代表作と言っていい「日本のいちばん長い日」という映画があって、太平洋戦争終結時の玉音放送と、それを巡る内乱もどきを描いているんだが、東宝の何十周年だかの記念映画であることもあって、当時の東宝系大物が総出演で、ここでの喜八の交通整理の上手さは特筆もんである。見事に全員に見せ場があって。そしてもっと特筆すべきは、そういう映画なのに、ちゃんと冒険活劇になっているところ。とにかくハラハラドキドキ面白いんである。

が、この映画、そういう映画だから、話は政治家と軍人を中心に進められ、公開当時は「庶民が描かれてない」的な文句があったようで、左翼は、いつの時代でも、つまんないことに文句をつけるということだが、それに憤慨した(のが事実なのかは知らんが)喜八が、これの裏にあたる作品として、やはり終戦周辺の話を、しかも学徒動員された一青年の視点に拘って描いた傑作が「肉弾」という映画だ。

この映画、喜八の数少ないATG作品であり、ATGであるから省予算かつ小品であり、にも関わらず、ウィキペディアでは「代表作」呼ばわりしてて、それは喜八に対する侮辱なんじゃないかと思うが、傑作であることに異論はない。少なくとも、好きか嫌いかで言ったら、喜八で一番好きかも。そう、この映画は、好き嫌いで語るべき映画で、一般的な意味で「面白い映画」「傑作映画」なのかと言ったら、そこは微妙であり、少なくとも喜八の代表作などではない。代表作というなら、やはり初期の満州戦争モノ「独立愚連隊」であり、中期の「日本のいちばん長い日」や傑作チャンバラの「斬る」であり、後期の犯罪活劇「大誘拐」であると思う。傑作ではあっても「殺人狂時代」や「ああ爆弾」やこの「肉弾」を代表作として挙げるのは間違っていると思う。

タイトルの「肉弾」というのは、まあ簡単に説明すれば、「特攻隊」とニアイコール。が、この映画における「肉弾」とは、本来のゼロ戦特攻の選からも漏れたような落ちこぼれの学生が、米軍の本土上陸に対して、魚雷を抱いて、小舟(映画では単なるドラム缶)で特攻するという話をメインに描いている。

学徒動員された挙句、特攻することになってしまったが、童貞なので、特攻前に赤線にいくという話は、よく読んだり聞いたりするけど、それが事実であるかは別として、まあそこそこ説得力ある話であって、そして、話はようやく、おっぱいに辿りつく。

大谷直子、当時17歳。この映画のオーディションで選ばれ、デビュー作。主人公の寺田農が、童貞切りに赤線にいくと、そこに待ち受けるのが、大谷直子で、おっぱいぶるんぶるんいわせているのである。今でいうところの、ロリ巨乳。まさに大谷直子の肉体こそが「肉弾」。おっぱいぶるんぶるんなんだが、あまりエロくなく、だからこそエロいという、微妙な男の心理を突いたエロさというか。大谷直子のおっぱい見るだけでも価値がある映画であることだけは断言しておきたい。

喜八の劇場用映画は全部で35本あり、自分が見ているのは31本。この中で、主役級がおっぱい見せているのは、この「肉弾」と、やはりATG作品である「吶喊(とっかん)」だけ(見てない4本のうちに井上ひさし原作の「青葉繁れる」があるので、あのホンなら妄想シーンとかで、おっぱいポロリがあってもおかしくはない)。「吶喊」は幕末青春モノの傑作で、やはり娼婦のロリ巨乳なんだが、こちらは何故かDVDになってない。去年から日本映画専門チャンネルでリピートしているので、今なら比較的探しやすい筈。

うむ、おっぱいって、いや映画っでホントにいいもんですね。