電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

愛という名のカネ頂戴

最近は都内であっても、寂れた駅前商店街みたいな風景を見ることも少なくないが、西荻の商店街は比較的がんばっているというか、無傷とまではいかないまでも、軒並みシャッターを下ろしているなんてことはない。

自宅から数分の距離に、クリスマスでもないのに、クリスマス風の電飾がキレイな商店街が(というか単なる道なんだが)あって、深夜徘徊してる時など(おいおい危ないな)、その風景を見て、心の洗濯をしたりしてたのだが、この電飾がキレイさっぱりなくなってしまい、かわりに「杉並 FC東京」という旗が大量に掲げられた。あれっと見渡してみると、この通りだけでなく駅周辺は、「FC東京」の旗だらけ。

サッカーにはてんで詳しくなく、「FC東京」が、J1にいるのかJ2にいるのかすら知らないし、あれ確かこのチームは飛田給のあそこのチームだよな、何で杉並なんだと思って、ネットで調べてみても、これがよくわからない。FC東京近所の三鷹市調布市府中市が応援するならわかるものの、飛田給なんてクルマを使えば30分だろうけど、電車を使ったら延々遠回りして1時間以上かかるところのサッカーチームを、何で応援しているのか、そりゃ東京なんだから23区の杉並区が応援したって不思議はないが、それにしたって、今時どこもプロスポーツチームは貧乏な筈で、あれだけ大量に旗ぶら下げて、それがチームの側からの提供であることは考え難く、どう考えたって支援される側の筈だ、それではこれは国策ならぬ、杉並区策なのか、世の中は、やっぱりわからないことだらけだなあと、さらに調べてみると、FC東京が、杉並区の外れにある「上井草スポーツセンター」というところの運営・管理を3年契約ですることになったという情報がみつかったんだが、かと言って、FC東京と杉並区の接点はこれだけだ。

格闘技の世界にいると、中央集権的・メディア資本主義的というか、デンツー的世界観・価値観の中で物事を判断せざるを得ないので(というか、ほとんどの組織・企業はそうだろう)、こういう地域密着的というか、地縁血縁立て看板的な、かと言って地方の村おこし的価値観とも微妙にずれる、都市型であってもプレモダンな価値観を見せつけられると、異様な戸惑いを覚える。

いやいやいや、わざわざこんな難しい書き方をする必要はないのだ。いったい誰がカネを出して、西荻の商店街がFC東京の旗だらけになるのか、そんなカネあるなら、地域社会に貢献すべく、女子格イベントでも何でも引っ張ってくるし、著名ファイターの「痴漢撃退術セミナー(←今適当に考えたでっち上げ)」とかならいくらでも企画するので、格闘技にも愛を頂戴。