電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

酒と女と泪と泪

男も三十路を超えて、ある程度カネを持つと、まず考えることは、美味いもん食って、いい女と遊びたいということであり、ある種、それは脱中流への旅立ちであり、いわゆるB級グルメとか合コンとか、そういうレベルとは根本から発想が違ってくる。

では、それを今時のネット社会でブログやらSNSやらで、どう伝えるかという話。例えば、高級な食いモンを毎日食っていても、それを自宅で奥様が調理してますーと書くならば、そんなに嫌味にならずに伝えることが可能だが、毎日のように銀座の寿司屋だのクラブの姉ちゃんの画像をアップしていたら、それはどんなに工夫しても、やはり何だコイツと思われてしまう可能性は高い。勿論、役職や立場によって、ある程度の見栄は必要であるし、それなりの立場の人間が、あまりに貧乏くさい生活をしていたら、それはそれで問題はあると思うので、つまりこの辺りもバランスが肝要というか、匙加減が必要だ。

逆に言うと、若い頃からカネを持っていて、普通にカネのかかる遊びをしている奴は、そういうのが既に日常であって、今更ネットに食い物やら姉ちゃんの話などはアップする気になるわけもなく、つまり格差を移動したばかりの人間にとってのみ、それは新鮮なネタになるわけだ。それは上から下に落ちた人間にとっても同様で、うわあ、おれこんなに貧乏になっちまったというネタこそが新鮮であって、昔からずっと貧乏であって今も貧乏であったら、それこそ「ビンボー生活マニュアル」みたいな、読ませる芸でもない限り、書いたって悲惨なだけだ。

移動が可能というか、移動ルートがある格差は健全だと思う。むしろ、あった方がいい。首都圏と地方の格差問題は、自分は実感をもって知らないし、どういう状況なのかもわかってないので、上手くは語れない。それに関する主張もない。けれど、いわゆる賃金格差、二極化は、むしろ健全であるのに、誰もそれをそうだとは言いたがらない傾向が強い。簡単な話で、発言権のある奴は、二極化の上に方に属することが、ほとんどだからだ。

あれえ、これ政治の話だったのか。カネ持ってても、ちっともキャバクラでモテなかった、だからカネもない今だと、さらにモテないという自虐ネタにするつもりだったのに、何でこうなったのか。自分でもよくわからんのだが。