電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

kamipro系の新しい試みについて

青木選手のストライクフォース参戦祭りも、一段落した感があるので、そろそろと茶々を入れてみる。ここで疑問を感じたことを簡単に書いたが、それをもう少し詳細に。どうも「ノレなかった」というのが個人的な思いで。勿論、自分はプロモーション側の人間であり、普通のファンではない。だから、というのがすべてかもしれないが。

kamipro系の方々が煽って、盛り上がった(と言っていいでしょう)この祭り、ジャン斉藤編集長がツイッターを始めてまだ数ヶ月、その意味で早速新しいことに取り組む、kamipro系の方々の試みは、素晴らしいとは思う。思うんだが、それが成功であったかどうか、紙メディアや、総合の世界の未来を照らす明かりが見えたかというと(勿論、青木選手の敗戦という事実は別にして)、さて、どうだろうという気はする。

勿論、今回に限っては、充分、ファンが呼応したから、そこそこの祭りになったわけだ。だから「kamiproの煽り」は成功したともいえる。が、ここまで行くと、うーんと思ってしまう事象もやはりあって。昔から何故かおれのブログをアンテナに入れてくれていて、なので勿論、無断相互リンクさせて頂いている、kamipro系のライター・青星さん(id:aohoshi)のツイット。

当然裏では全面バックアップしているんだろうけど、DREAMがこの戦いを煽って無さ過ぎるのが気に入らない。http://twitter.com/aohoshi/status/12285152806

で、ジャン斉藤編集長、嬉々として(としか見えない)、これをリツイートしてた。

自分には、上記ツイート、「おれ達がこれだけ煽ってやってるんだ、何故オフィシャルもノらないんだ」と言っているとしか読めないんだな。ファンとしての発言なら、まだ理解できる(何回も書いているように、ファンは何を言ってもいい)。しかしねえ。専門マスコミがこれ言っちゃうとねえ。まるで、10年前の格通みたいだ。「おれ達が書いてやってるんだ」という。これが不思議なんだが、末期格通さんですら、それを急速に出さなくなった、この「マスコミが書いてやってる目線」、今は圧倒的にkamiproさんが激しい。その意識の強さたるや、ちょっとビックリするくらいで。勿論、その傲慢さが、メディアとしての面白みを生むという側面も、間違いなくあるとも思うんだが。

が、「さまよえる格闘家」時代の谷川さんは、口が裂けてもこんなことは言わなかったろうし、ツイッター全盛の今の時代に、仮に谷川さんが紙メディアをやっていても、言わないと思うのだ。放っておいたらノってこないものを、ノせてみせるのが筆力やら何やらだろうし、その前段階として、インサイダーとして取るべきは、センス溢れるジャン斉藤編集長あたりのコネでも使って、直接DREAMに働きかければいいだけの話で。こっちもやりますから、一緒に盛り上げましょうと。コネとネゴというか。それもやったんだがダメだと言うなら、それやる体力すらDREAMが失っているか、もしくはノりたくない理由があるんだろう。それだけの話で。

少なくとも、こんなことを専門マスコミに言われたら、それだけで、天邪鬼としては反発しちゃうよねえ。高島じゃないんだからさ。高島の場合、益々自己陶酔の度合いが酷くなり、マニアが読んですら意味不明な文章が増えてきて、それは、もう誰も猫の首に鈴をつけにいかないだけという状態で、どうでもいいっちゃいい。が、その高島ですら、かなりの偏りはあるものの、女子を含めて、万遍なく海外のメジャーに挑戦する選手達を扱っているし、何でプロモーション側はノらないんだとは、多分、いや決して言わない(と思う)。

日本の総合格闘技の為に。

正論なんだよね。元は青木選手の発言に端を発した煽りだし。が、「応援するのが正義」というニュアンスが出ちゃうと自分のように感じる、つまり自分のように、ノれない人間も間違いなく出てくるわけで。勿論、それ以上に、五味選手のUFN参戦には延々と「ノレなさ」を表明し、岡見選手はスルー、ましてや、地上波放送はないとはいえ、同じストライクフォースのタイトルに挑戦した端貴代選手に至っては、スルー以前の問題、そういう扱いで、青木選手だけには「ノる」、そういう各種の先例事項が、kamiproらしいとはいえ、自分に違和感を強く覚えさせたということだと思う。

kamiproは、一時期の格通が目指したクラスマガジンの方向とは、対極の方向へ向かおうとしているわけで、にも関わらず「マスコミ目線」は、その対極だった格通(の悪いところ)とそっくりというか、地上波さまやら代理店さま(もっと言ってしまえば、一般社会におけるバブル時代の都市銀さまとか)と、同種のモノを激しく感じさせるところが、面白いっちゃ面白い。