電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

緑萌える草原を越えて

しかし「龍馬伝」は最後まで酷かったね。結局「うーみっ」かよみたいな。岩崎弥太郎はどうみても不幸な死に方にしか見えないし(爆笑した)。それにしても、龍馬の暗殺犯をゲストで演じた市川亀治郎の顔芸は相変わらず面白い。テレビ時代の歌舞伎演技というか。だからこそ、歌舞伎役者は顔が命。殴らせたらいけません。いけませんったら。

さて駄作はこれできっぱり忘れて、次の話をしよう。来年の大河ドラマ「江 〜姫たちの戦国〜」、恐らく後半は徳川第三代の将軍を巡る世継ぎ争いが描かれるわけだが(もっと前の時代が中心になって後半はあっさりかも)、そこで勝利し晴れて三代将軍となる徳川家光という人、最近では、関ヶ原の合戦に遅刻して出来が悪いことで有名な二代目の秀忠より、さらに出来が悪く、もう暗愚に近いという解釈がなされることが多いようだが、実は自分はかなり大人になるまで、この家光という人が、相当優秀な人だと思い込んでいて。

大昔に「家光が行く」というテレビドラマがあったんである。これロシアの民謡のポーリュシカ・ポーレ(タイトルはその冒頭の歌詞)を歌謡曲として歌った仲雅美が勢いに乗って主役をやった、家光版「暴れん坊将軍」なんだね。若殿、お忍びで江戸の街に出て大暴れみたいな。ポーリュシカ・ポーレだ仲雅美だ、今の若い子は誰も知らんと思うんだが、おれが小学校2年か3年の頃の大ヒット曲だった。このドラマが記憶の底にへばりついていて、何となく徳川の三代目は優秀という擦り込みがされていて。

徳川将軍で優秀なのは、初代を別格にすると、3代と8代というイメージ。ところが、今になって色々文献にあたると決してそうでもなく。では何代が優秀なのかと言われたら、どれも微妙なわけだが。

しかし、主役の上野樹里、予告編で見る限り、宮崎あおいがそうであったように、あまり美しくない。演技自体は上手いと思うし、篤姫と同じ田渕久美子のホンなので、期待は出来ると思うんだが、さてさて1年後にどういう感想となるか。まあ今のうちは思い切り楽しみにしておこう。戦国時代通覧みたいな話だし。

キャストをざっくり眺めてみると、結構篤姫とカブっていて、北大路欣也が家康なのがちょっとな。篤姫での勝海舟も好きになれなかった。上野樹里の最初の旦那をやる、平幹二郎の息子、こっちは篤姫で15代将軍をやり、これは中々面白かったので、出番増やすといいと思うわ。恐らく最初の1ヶ月は勢いで行くので、旦那登場は2月から3月くらいで、最初のターニングポイントになるのが恐らくこのあたり。

ちなみに近年の大河ドラマで、信長・秀吉・家康を演じて、個人的にそれぞれ一番面白かったのは、信長は舘ひろし風林火山)、秀吉は大河常連で今年も主役だった(?)香川照之利家とまつ)もよかったが、何と言っても柄本明功名が辻)、家康は松方弘樹天地人)。まあ松方の家康は、面白いが遊び過ぎで微妙な所も多かった。

さらにちなみに、仲雅美のポーリュシカ・ポーレ、今聴いてみると、ジャイアントロボのオープニングテーマと区別つかない。