電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

貧してるけど鈍さない

ここ数年、8月15日は、好きな戦争映画を選んで何か書く事にしていたんだが、今年はどうしてもその気になれない。ネットに文章を書く事への意欲が減退しているというのもあるし、震災を経験して(いや東京にいる自分レベルでは「目撃して」と書くべきなのかもしれないが)尚、あの戦争の話を、実際には戦争を知らない世代の自分が書いてどうなるんだという気持ちもある。

時代は動いているよなと、しみじみ思う。勿論、日本に生きている人間にとっては、どんどん悪い方にだ。かと言って自分は停滞より、それが悪い方への変化であっても、変化していく方が楽しと思う。最近はすっかり貧乏暮らしに慣れてしまったが、唯一心掛けているのは、貧すれば鈍すにならない事。やっぱり貧し過ぎては駄目だ。せめて好きな本や音楽や映画を浴びる事が可能なくらいの経済力はないと、どうしたって心が痩せ細っていく。

人によっては、それは本や音楽や映画ではなく、美味い酒だったりいい女だったりするのかもしれない。自分はそっちはもういい。それを得る為の経済的なコストも大変だし、むしろ心のコストがかかり過ぎて面倒くさい。そういう自分に向かない贅沢を切り捨てる事で、随分と余裕が出来る。そうして心の余裕を作って、そこに栄養をたっぷり入れるようにして、けれど、その程度の経済力を維持するのに精一杯なまま、それでも色々な事を考え続ける。もう、そんなに時間は残ってないよなと痛感する出来事が最近多い。