電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

二十年前、おれは月曜日には英語がしゃべれた

仕事中に延々流しているJ-WAVEでも、そこここのウェブでも、石川僚くんが「スピードラーニング」で英語が上手くなりましたと宣伝しているわけだ。五月蝿いな。わかっているよ、そういう英語の勉強法は。自分が学生の頃も1日中FENを流していれば半年くらいで英語なんて聞き取れるようになるとか言われてた。

自分は英語が出来ない。まあそう言っていいだろうというレベル。

恐らく自分の英語力が最も高かったのは二十代の半ばから後半くらいで、何でそうなったかというと、受験勉強の名残りが微かに残っているところに加えて、社会人になって初めてVHSのビデオデッキを買って、やたら洋画を観まくっていたからだ。土日で3本ずつとか観ると、月曜には耳が英語になっていて、勢いでしゃべれた。とまで書くと大袈裟なのだが、まさにそれに近い感じで。

英語なんて、いつでも大丈夫だな。そう思った。英語くらい出来ないとと35年くらい前から思っているし、過去に300回くらい勉強を開始したこともあるが、人生史上、いつもプラオリティーがいいとこ3番目、大体は5番目くらいで、ちっとも出来るようにならないにも係らず。そうこうするうちに、すっかりオジさんになってしまって、この歳になれば英語なんて勉強するより、いっぱい稼いで通訳雇う方が早いだろという気持ちにもなり。

ところが、最近いっぱい稼ぐ事も結構大変である事に気付いたわけだ。遅いよ。いやいや遅いのは分かっているんだが、それ以上にヤバいなと思ったのは、どんどん今まであった筈の英語力まで落ちている事。若い頃に比較すれば読書量が極端に落ちているので、四十代になってからは、せめて映画くらいは観ておこうと、初めてビデオデッキを買った二十代の頃並みに(ヘタすればそれ以上に)、洋画は観ているんだが、ちっとも耳が英語にならない。月曜日も英語がしゃべれない。耳も記憶力が落ちているんだな。哀しいね年を取るって。そんな事を思っていた。

月額制の動画サイト「hulu」の事は、ツイッターで散々文句を呟いた挙句(ブログでは「技術は作品に捧げられないと」)、既に退会済みなんだが、9月10月はそこそこ仕事に余裕があったので集中してアメリカの連ドラを観ていた。観始めると、集中して観ないと気が済まないタチなので、強引に時間を作ってでも20話モノとかを数日で観切ってしまう。1日10時間とか英語を聴く日が数日続いたりするわけだ。そうしてみると、若い頃の感覚まではいかないものの、あれれ少しは聞き取れる感が戻ってきて。

ははん、結局は量の問題だなと気付いた。若い頃に比べれば耳も記憶力が格段に落ちているが、それは落ちているだけであって、浴びるように英語を聴けばやはり戻る、いや昔以上にいけるなと気付いたわけだ。

そこでこの歳になって、もう一度本気で英語を勉強する事にした。まずは仕事中はもう十年以上流しっ放しのJ-WAVEを止めて、CNNをつけっ放しにする。ここの所は引篭もりな生活が安定して続いているので、こうすると相当な時間英語を浴びていることになる。まずはここからスタート。

と思って開始してまだ数週間しか経ってないんだが、こういう事は宣言して自分にプレッシャーをかけないとメゲそうになるので、こうやって書いているわけ。色々調べて目標も設定した。来年中にはTOEIC700点、再来年中(つまり2年強)で900点を目標にする。とか考えて一人でネットを調べて、もぞもぞマイルストーンとか設定していると、これが楽しくて仕方がない。

今のところ問題はひとつだけ。CNNでも延々「スピードラーニング」のCMが入る事。五月蝿い、五月蝿いったら、石川僚! とは言え、男子三日会わざれば刮目しないと英語ぺらぺーらだからね。