電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

男の冷え性

ようやく寒さも峠を超えたとは言え、今日などまだまだ寒いですが、皆様におかれましては如何お過ごしでしょうか。ワタクシは相変らず快適に引きこもり、人生の晩年に向けての準備に、諸々勤しんでおります。

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さほど暑がりではないんだが、酷い汗かきで、湿度は極めて苦手、夏は色々と面倒臭い。その分、冬は楽なもんである。エアコンの暖房はまず入れない。この冬はかなり寒かったと思うが、未だ一回もつけていない。足元に小さな電気ストーブを置いて一番小さく点けるのみ。長年これだけだ。多少は厚着はするものの、それだけで全然問題ない。むしろ室内が暖か過ぎるとアタマがぼーっとして回転が落ちるような気さえする。

そんなわけだから、冷え性で足先が冷えて辛いとか眠れないとか、そういう話を聞くとイマイチどころかさっぱり分からない。だから寝る時に湯たんぽ(とかそれに類するものを)持ち込むとか、電機毛布を使うとかまでいくと、理解できないところか信じられない。暑いだろ、そんなの。勿論、おれだって、足先くらい冷える時はある。だから冷えるところまでは理解出来る。けれど、何でそれで辛くなるのかが想像出来ない。だって、すぐ暖まるんだもの。

ところがだ。こんなにホットな、おれなのに、ヒトの経年劣化とは恐ろしいもので、数年前から冷え性に悩まされることになった。冷えて辛くなるのは、足先・手先ではなく、ふくらはぎ。足元にストーブがあって、スネは暖かいのに、その裏側のスネまで熱が伝わってこない感じで、一向に暖かくならない。その冷え続けてる感じが続くと、やがて冷たいという感覚ではなく、明らかな不快感に変わっていく。

これが噂の冷え性か! 人生この歳になっても新しい発見はあるものだと、むしろ感動すら覚えてしまったよ。

とは言え、かなり辛いのは確かでも、これで冷え性なんて言ったら、ホントに冷え性で苦しんでいる方々には失礼な程度の軽症であり、対策も簡単だった。スウェットを2枚履き、あるいは毛布(だと電気ストーブをすぐそばに置いているのでチリチリいきそうで怖いから大きめのタオルなど)をぐるぐる巻き。これでほぼ解決である。暖まるとまではいかなくとも、不快感・辛い感じは、ほぼなくなる。

ところがこの2案、どうも使い勝手が悪い。まずはスウェットの2枚履きは、確実でしかも近所の買い物程度なら、そのままでも行けるので悪くないんだが、如何せん、おれってホットじゃん。今度は局部が蒸れるわけよ、2枚履いちゃうと。むしろ冷えていた方がいい筈の局部が。寒い冬にも局部むれむれ。これはこれであまり快適でないんである。いや積極的に不快というか。

だったら、やっぱりタオルぐるぐるだと思い、これは冷える部分を集中的に暖めることが出来るんで、悪くなんだが、今度はコタツ状態になるというか、動けなくなっちゃうんだよねえ。トイレ行くにも外さなくちゃいけないし、その度いい感じに巻きなおすのは、実際やってみるとかなり面倒くさい。自宅作業者であるからして、ある夜のひと時ということではなく、冬場ずっーとの話だし。

そんなわけで、ここ数年現実的な方法として、裾が擦り切れたり、胴回りが伸びきってしまって、もう捨てるスウェットをモモのあたりから大胆に切断、レッグウォーマー(そのものだとやはり毛布と同様にチリチリいきそうでちょっと怖い)風に履くということで、しのいできたんだが、これにも問題はあって、とにかくやたらカッコ悪い。近所のコンビニすら行けない。インナー風にスウェットの下に履くという方法も試したみたんだが、座っている時は良くても、立ち上がるとすぐにズルズル落ちてきてしまい数分と持たない。

この冬は、精神的に余裕があったこともあり、抜本的な対策はないかと考えることにした。何とか外出時もクリアできる案はないのか。冬の映画館とか、やはりふくらはぎがキーンと冷えるんだよねえ。

まずは、オシャレなレッグウォーマー的なものを、ストーブ近過ぎチリチリ回避の為に素材考慮の上で導入と考えたんだが、どうもオシャレ過ぎてイケナイ。五十過ぎの爺さんが履いてサマになる感じがしない。だったらインナー的な何か、最近は男性用パンストが売れてるというニュースを見かけもしたのでそれ系。けれど、パンストのみならず、昔ながらの猿股・ももひき類も、当然ながら局部を覆ってしまうわけで、むれむれを回避できないんだな。冷え冷えも不快だが、同じくらいむれむれも不快なんである。

これはもう、ハイソックス的なものしかないだろう、それをズレ落ちないように工夫して。それこそガーターベルトとか(だが、これはどうも違和感がありそうで四六時中つけているのは厳しい)。そうして、遂におれは、ソックタッチに思い至ったのである。あの女子高生が使うあれだ。ハイソックス的モノを購入して、それをソックタッチで止める。これしかないだろう。

しかし、これもねえ。男性用のハイソックスってあんまりいいのがないのに加えて、やっぱさ、ソックタッチそれ自体が恥ずかしいんだよな。あれをチマチマ塗るのが、どうしても、ちょいデブ親父としてのダンディズムにそぐわない。

難しい。人生、如何に生くべきか、立ちはだかるのは困難だらけである。そうして検索に疲れ果てた(なんだよネットで探してるだけかよ)自分に、やがて福音が降り注ごうとは、この時はまだ思いもしなかったのである。

などと、アホなことダラダラ書いてないで、さっさと結論を書けば、この世界には最近「ふくらはぎサポーター」というモノがあったのだ。ユリイカ! 我発見せり! 早速複数購入してみると、まったくズレ落ちないとまではいかないものの、ほぼ大丈夫。1枚じゃまだ冷えるかも、その時は重ね履きすればいいかと思っていたが、サポーター本来の締め付け効果で血行が良くなるのか、1枚で充分、勿論、外出時もまったく違和感なし。おまけに、スポーティーな外見だから、結構カッコよく、全裸にふくらはぎサポーターだって充分いけそうだぜ(?)。

さようなら、おれの冷え性! ありがとう、ふくらはぎサポーター!

と、ここまで長々書いてきて、特にオチはないんだが、ふくらはぎは暖まっても、心はいつでも冷えっぱなしな人生で悪かったな。とか書いておくと、このブログっぽいかもな。