電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

40過ぎてからの親指シフト

昨日、親指シフトのことを書いたら、ツイッターで、結構反応があったので、少し続きを書いておくかね。

自分はPC仕事である為、いわゆるタッチタイプを学んだのは早かったが、長年やりたかった親指シフト、仕事がら、客先のマシンをいじることが多く、IMEも、絶対どのマシンにも入っているMS標準のIMEを使うようにしていたし、同じ理由で、自分のマシンだけ親指シフト環境を作ってしまう気にはならなかった。ところが、客先に行く頻度が極端に減ってきたのと、仮に行くとしても、エミュレートソフトで環境を作っている限りは、USBメモリに親指シフトソフト一式を持ち歩いて、客先のマシンでもさくっと親指シフト化、終わったら元に戻しておくなんてことも可能になったということ、その当たりが決め手となって、40代半ばになって、転向する気になった。

で、結果として、45で親指シフトを始めて、どうだったか。

結論としては、あまり人に勧める気にはならない。ローマ字入力タッチタイプに比較して、とにかく習得が大変だからだ。指に覚えこませる必要があることが多過ぎる。頭の記憶力も悪くなるように、指の記憶力も悪くなっている筈で、40過ぎてからなんて、始めるもんじゃないというか。20代くらいまでで、ローマ字入力を既にタッチタイプ出来る人が、さらに向上心をもって、今転向したいというなら、やってみてもいいんじゃないの、というくらい。親指シフトの練習する暇があったら、iPhoneフリック入力の速度アップにでもチャレンジした方が、よっぽどいいような気がする。

多くの人が気にすることは、何と言っても入力速度の問題だか、入力自体が早くなったのかと言えば、2年間たって、まあ微妙に早くなったかなあ、というところだろうか。始めて半年位は、熱心に練習ソフトで練習するようにしていたので、その最後の頃、つまり始めて半年位の頃が、一番早かったような気がする。現時点では、使用頻度が低い文字なんか、間違いなくその頃より、遅くなっている。これ、入力時間を計測できる練習ソフトを立ち上げてみれば確認一発。自分は、本職のプログラミング(まあこちらは英文だが)以外でも、相当量の文章を打つ方だと思うが、この入力量ではダメだ。もうこれ以上、早くならない。なので、また練習ソフトを使うことを写経代わりに日課にしようかなと思っているくらいで。

それでも、ああ転向した方がよかったなと思うのは、まだまだ早くなれるという伸びシロを自分で感じられるのと(ローマ字入力は、もうどうしたってこれ以上早くならないというところまできていた)、何と言っても、文字を入力することが、思考の邪魔にならなくなり、結果として、楽に文章が書けるような気がするのが大きい。ローマ字入力だったら、思考を必要としない部分、例えば接続詞とか打っている最中も、「だから」だったら頭の中で、「だ・か・ら」と言いながら、キーを打っていて、それが、まったくなくなったこと。つまり、その時間を思考に使える為、結果として、入力速度の向上以上に、トータルでの文章作成速度が向上しているような気がすること。勿論、この部分は計測しようがないので、何とも言えないんだが、感触としては、それは間違いなくある。

まあこれ、ローマ字入力ではなく、かな入力をタッチタイプ出来る人なら、意味ない話なのかもしれない。つまり、現時点で、かな入力している人に、親指シフトをこれからやる意味が、どれだけあるは、自分は経験してないので、よくわからない。そりゃ4段使う通常のかな入力より、3段で済むんだから、遅くなることはないとは思うが。