電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

今月の専門誌ベスト記事(2008.08)

クソマスコミの悪口ばかり書いていたので、たまには褒めてみる。

今月の専門誌各誌の中から、メモ8的ベストを選出。最初は3つくらい選ぼうかなと思ったんだけど、どうもそうすると、ひとつをあっちから選んだら、もうひとつは違う雑誌から、とか政治的意図が入ってしまうので、もうそれは止めて、ひとつだけ。

で、今月は。

松山編集長自らが、書いている、ゴン格の「塩澤正人 そして伝説は続く」。ストレートなインタビューでなく、地の文で構成していて、それが上手い。あれっ松山さんってこんな文章上手かったっけというくらい、正統ナンバー調で。

修斗時代のKIDが最も苦戦した、お互いがプロデビュー戦だった一戦から話を始め(勿論自分もあのファイト生で見てる)、現役のファイターが彼に対しどういう敬意を持っているかに触れながら、未来への心地よい予感まで、過不足なしという出来。ただ、これ原稿チェック細かく受けてないような気もするなあ。よく読むと微妙な箇所がいっぱいある。勿論、それは読み手にとっては全部面白い箇所なんだけど。その当たりも、松山さんの上手さか。さすが、嘘笑いの達人。

沢木耕太郎が、榎本喜八を主人公にしたアレにちょっと似た読後感を持った。天才のその後という意味で。最も、沢木のアレに書かれていた、奇行が、塩澤選手にあったわけじゃないし、そういうことが書いてあるわけじゃないのは、塩澤選手の名誉の為に付記しておくが。

地味な記事なんだよね。興味を持つ人もそんなに多くないかもしれない。が、こういう出来のいい記事が、全体の4分の1くらい入っていたって、誰も文句言わないし、売り上げが落ちるとも思わない。

ええと、この「今月のベスト記事」、ただのクレーマーの自分などに褒められても、何の得もしません。が、ツキイチ定番で書こうかな。