電脳如是我聞の逆襲

他人を攻撃したって、つまらない。攻撃すべきは、あの者たちの神だ

お勧め本

おれ、おめえらとは全然違うんだ

吉本隆明が死ぬ直前に、原発推進的な発言をしたらしいんだが、それは読んでない。読んでないんだが、らしいなあとは思った。近所に、死後数ヶ月経った今でも小さく吉本隆明コーナーがある本屋があって、あれっこんなのあったのかと、まあ大体は90年代末以降…

おいしくない時代を生きる為に

ツイッターでこう呟いた。 佐々木俊尚『「当事者」の時代』(光文社新書)読了。これは凄い。正直舐めてました、ごめんなさい。佐々木さんとは同世代だが、自分もパンピーの割には60年安保前から連合赤軍後までの流れは相当理解してるつもりでいたが「7・7…

ぼくが真実を口にするとほとんど全世界を凍らせる

数年前にそれまでやっていた「電脳スマックガール」というブログを閉じて、このブログを開設したんだが、半年以上、ツキイチ程度に書くだけで、つまり自分の存在確認(というか証明)用で、それ以外の目的はなかった。実はその時期、匿名でブログをやってい…

高橋源一郎が大江健三郎について書いていた

ここ十年の自分にしてみれば、最近は少しは本を読んでいるんだが、どうしても昔自分が好きだった作者の読み逃した本を拾い読みしたりする事が多く、とっくに新刊ではなくなっている本ばかり読んでいるので、何だよ今更感があって、ブログで紹介する気になら…

滅びの姿

三十路を迎えた辺りから、あまり小説を読まなくなって、もう15年以上大した量は読んでいない。何でそうなってしまったのかと言えば、勿論、読書量自体が激減しているというのが大きいのだが、その減った読書量におけるフィクション比率も歳を取るごとに減り…

太っちょのオバさまの為に生きない

原発関連も一見落ち着いてきて、東電の定例会見をライブでツイートしてくれる人がすっかり減ってしまい、興味があるなら自分でイチイチ全部観る必要があり、何と言っても時間がかかるのでそれも面倒くさく、リアルタイムの数値変化に敏感であった自分ですら…

原発とジャーナリズム、危険な話

これを書いている現在では、まだ福島第一原発がどうなるのかは、わからない(2011/3/13早朝)。が、どのような事態になろうと、今後、反原発的な議論が再浮上するのは間違いなく。が、再浮上しようが、恐らく日本の国策になってしまっている原発推進の方針は…

新劇の巨人

とタイトルを書いてみて、そういや「新劇」という言葉は今や死語になりつつあるなあと考える。元々30年近く前、自分が舞台芝居に関わり始めた頃は、いわゆる小劇場ブームであり、既に新劇というのはその文字面とは異なり、古い芝居を指し示す言葉だった。と…

嫉妬し憎んで駆け上がれ

いよいよ明後日の28日に迫ったヴァルキリー08の会場で、また売らせて頂く予定の「鉄風」(講談社)。3巻が出たのに何も書いていなかった。まあ、モデルがかなり特定出来るマンガであることもあり、コメントがし難くなりつつあるというのも若干なくもない…

殴る女たち

篠さんが「スマックガール」という大会名を発表した時、「へえ、殴りあう少女たちか、いいねえ」と喜んだ事がある(英文法的にはそうはならないわけだが、まあそれはいいとして)。もう10年近く前、2001年の話。佐々木亜希さん初の著作「殴る女たち 女子格闘…

現実とリンクする物語−「修羅の門」を分析する

月刊マガジン連載の川原正敏「海皇紀」が完結し、「修羅の門」が再開されるらしい。ここでグリフォンさんがかなり細かい分析をしている。色々考えさせてくれる。うむその通りという部分と、そりゃ違うだろと絡みたくなる部分があって。人にモノを考えさせる…

ビジネスマンになりたいと思ったことがない

ヒョードルだって負けることもあるんだから、格闘技の世界は、何が起こるか、分からない。いやいや、そもそもが、世の中何が起こるか分からないのが当たり前なんだという話。大阪からの帰りの新幹線の中で、iPhoneアプリになっている、ホリエモンこと、堀江…

金権プロモーターになりたい

ターザン山本『「金権編集長」ザンゲ録』(宝島社)を読んだ。ツイッターでは周辺では比較的話題になっているが、キチンとした書評ではなく、多くは「何が書かれているか」が話題にされている、いわゆる暴露本系の本。しかし、この本、出来がいいと思う。非…

今一番必要なのは格闘技を魅力的に語る力

和良コウイチ「ロシアとサンボ」(晋遊舎)を読んだ。読み終えた印象としては、とにかく知的刺激に満ちた本。自分の浅い印象だと、サンボとは、共産主義が奇形な状況で生み出したモダンスポーツというか、イメージ的には、こんな感じ。ロシア国内の様々な民…

白ひげさんとメグルくん、どっちが強いか

さすがに、このタイトルは無理があるか。「トルケルさんと王騎さん、どっちが強いか」、「トゥバンさんと王騎さん、どっちが強いか」の続きと言えなくもない。あっ白ひげさんの話は、最新のジャンプ基準なので、ネタバレありだから、単行本待ちの方はスルー…

俺達の舟は、動かぬ霧の中を、纜を解いて

昨日のケージフォース、ご来場くださった皆様、ありがとうございました! 行こう行こうと思って、来れなかった皆様、なーに大丈夫。次回は来年2月11日です。女子と二階建て。その日は1日中、格闘技に浸れます。昨日の結果はこちら。で、おれは、朝から晩ま…

海の向こうで戦争が始まる

明日24日は、ヴァルキリー03とケージフォースが、ディファ有明であるのは勿論のこと、海の向こうでは「UFC104」が開催(一部で報道されたようだが、出発直前にパスポート云々でトラブった岡見勇信選手も、ブッカーKブログによると、何とか間に合った模様…

世界には概ねラザロやプーがいる

金曜の夜だというのに、しこしこ仕事をしていて、今週は土日もびっちり仕事だ、今晩くらいゆっくり寝ようと思ったら、そういう時に限って疲れ過ぎていて、2時間で眼が覚めてしまう。くそっ、せっかく寝ることを自分に許したのにと思って、代わりに、届いて…

最後の正しい左翼

自分は昔読書家だった。それがもう最近はさっぱりで。と言い始めてもう10年くらい経った。つまりこの10年くらい、ほとんど本を読んでいないということで、さらに言えば、そういう自分に危機感を感じなかったのが、この10年だった。簡単に言ってしまえ…

村上春樹が、吉行淳之介のおっぱいタッチテクが凄いことを褒めていた件

ふるきちさん(id:fullkichi1964)さんとこ経由で、村上春樹が何やらカッコいいことを言っていることを知った。 昨日は龍さん記念日、そして今日、春樹さんの歴史的講演に触れる。 http://d.hatena.ne.jp/fullkichi1964/20090217 エルサレム賞の村上春樹さん…

来たね、われらが日々

時代の閉塞感繋がりというか、安保の後繋がり。庄司薫以上に、忘れ去られた感がある柴田翔という作家がいて、芥川賞受賞作で、代表作でもある「されどわれらが日々−」の発表年が、1964年だと知ると、へえそんなに古かったかという印象がある。自分にとっては…

ぼくの大好きな青ヒゲ

ヒゲはいいよねーヒゲは。何か自分にとっては、やっぱり自由の象徴でさ。30代前半まで、銀行とかそういう固い世界で仕事していて、そうするとだ、ダブルのスーツを着ているだけで、いい顔されないわけだね。さすがに今は違うだろうけど。お偉いさんに、プ…

白鳥のウタなんか聞こえない

「白鳥の歌」というのは、白鳥が死ぬ間際に、歌を歌うという話があって、そこから色々な人が色々な解釈で、この「スワンソング」を扱うわけだが、まあ要は「死」とか「最後」に密接した話になる。薫くんシリーズの第3作(作品内時間では2作目)となったこ…

さよなら怪傑黒ズッキン

赤頭巾の次は黒頭巾で、これは当然、庄司薫だ。自分くらいの世代では、この作家に影響を受けた人間はかなり多く存在するが、逆に、一冊目くらいは読んだものの、日比谷日比谷って五月蝿いよと反感を持ち(70年代以前の典型エリート高校だ)、好きにならな…

アカ頭巾ちゃん気をつけて

今月の紙プロは、高木三四郎さんが匿名掲示板のことを書いていて、これが面白かった。ああいうもんなんだよね。みんな、わかっちゃいるんだが、あれを著名人なのに、自ら管理したことのある三四郎さんが書くから、面白いんだな。一般人が書いても、そりゃそ…

エヴァン・タナーとブローティガン

エヴァン・タナーが死んだ。パンクラスのネオブラッド・トーナメントで優勝していることで、日本にも馴染みのある総合格闘家だ。自分も生で見てる。リチャード・ブローティガンを思い出した。今でこそ、2ちゃんでマトモな会話など、まず成立しないのだけど…